走って転んで立ち上がって

寂しさの紛らわし

日本に一時帰国して感じた日本の良いところ、悪いところ

空港の到着口を出てからムワッとした熱気を感じて、ベトナムに戻ってきたことを実感した。

あぁ、またこの国に戻ってきたんだなとスーツケースをひきながらタクシーに乗り込んだ。

 

昨日まで日本に帰省していた。

約一週間ほどの帰省だったが、帰ってきてみると全てが夢のように感じる。

私は3か月に1回くらいのペースで帰省したい。理想だ。

やはり日本の環境に勝るものはない。

海外就職者の中には一年近くいて全く帰らないという人もいるし、帰省のペースや期間については個人差がある。

私はリフレッシュしたい。完全に旅行気分だ。

一週間以上滞在しているとマンネリ化してきて、日本の良さが分からなくなってくる。

ある程度の期間をあけると、ほんの少しだが自分の知っていた街や人が微妙に変わっていたりして新鮮味を感じる。

今回家の近くをちょろっと散歩してみたが、ずいぶんと家や店の入れ替わりが激しいんだなぁと感じた。

 

普段日本にいたらわからなかった日本の良さも感じることができた

ここで、今回の帰省で感じた日本の良さを列挙したい。

 

①鉄道の共通ICカードが便利。

一枚でありとあらゆる公共交通機関が使用できる。

2001年から導入されて早15年が経った。

今やどの鉄道会社でも使えるし、コンビニでもタッチするだけで買うことができる。

もうほとんど現金を持たなくても、suica一枚で事足りると思うと恐ろしい。

その反面、suicaは落としたら最後だな、と思った。

最近はベトナムの紙幣の使いにくさから、カードでピッをうらやましく思った。

 

 

②トイレがきれい。

入った瞬間にあぁ~日本だな~と感じずにはいられなかった。

音姫にウォッシュレット、便座クリーナーなんかも。手をかざせば自動洗浄。

トイレ環境に至れり尽くせりである。

こういうところが本当に日本のいいところだ。

確かに日本でも公園の公衆便所でひどいところもあるかもしれないが、

それにしたって便座がびちゃびちゃになっていたり、水桶が置いてあって自分で汲んで便器に流さないと洗浄できないトイレなんかに比べたら文句がつけられない。

また、最近は女性トイレに化粧スペースが設けられてるところなんかあって、もうため息が出る。

 

 

③空気が清々しい。

橋を渡っているときだった。風が強く吹いて髪がばさばさと揺れた。

思わず顔をそむけ、目を細めてしまった。

ベトナムでは風にのった砂埃で目や喉がやられるからだ。

でも、あら不思議。躊躇なく息が吸えることに感激した。

なんて空気が清々しいんだ!!大空へ羽ばたきたくなるような気分だった。

 

 

④道の舗装がきれい、道もきれい。

ベトナムに歩道なんてない…いや、正確にはあるっちゃあるが歩道とは呼べるものではない。

公道が混雑しているときに抜け道変わりにバイクが通ってきたり、逆走してきたり。

おまけに道はボコボコ、大量のバイク駐輪で歩道がふさがれていたりなんかも。

歩いているだけで気を使う歩道なんてもはや歩道ではない。

ベトナムで散歩すればするほど、プリプリとイラついていた私であったが、日本の歩道の綺麗さに涙した。

 

 

⑤支払パターンが多い。

コンビニで支払う時に現金以外の選択肢が非常に多い。

何が何だかわからないが、ピッをするところに様々なステッカーが貼ってあり

この支払方法を使用すればポイントが○○なんて書いてある。

各社が競ってサービスを展開した結果、消費者にとってもよくわからないことになっているが、

それだけ日本の電子マネーサービスは進化していると感じる出来事だった。

 

 

自動販売機が便利。

日本にいれば当たり前だが、どこでも飲料水が手に入るのは日本しかないと思う。

壊そうと思えば壊せる無人販売機が至る所に置いてあって、多少は窃盗もあるだろうが

それなりの秩序を保ちながら設置してあるのはもしかしたらすごいことなのではと思い始めた。

たぶん、ベトナムで設置し始めたら器物破壊と窃盗犯まみれになるだろう。

 

 

⑦店員がきちんと働いている。

ベトナムでは店員が暇なときにおしゃべりや昼寝は当たり前、ひどいときは見るからに面倒くさそうに対応されたりする。

また、サービスという概念がなくやったかやらないかの差でしかない。

例えば日本では店員が食べ物を運んでくるとき、○○をご注文されたお客様~などとよく言われると思う。

ベトナムではそんなことはなく、場所も考えずにボン!と置いて終わりである。

また食べ終わりかけの食器もすぐに片付けたがる。

確かに高級店ではそれなりの接客サービスを教育されているが、街中やチェーン店ではまだ接客サービスに対する意識は低い。

おもてなしは世界一と呼ばれる日本で生まれたからこそ、他の外国人と比べて厳しいチェックになってしまうかもしれない。

やはりこの国には自分が起こした行動の結果がどうなるかという想像力がもう少し必要ではないだろうか。

 

 

⑧新商品や期間限定の販売ペースが早い。

コンビニでお菓子を選んでいるときだった。

通年で売られているお菓子ブランドの味の種類やたらと豊富ではないか。

そして季節関係なく、何かとコラボレーションした商品が増えている。

前は5月になれば抹茶味だらけになり、秋になればイモ、栗、ナッツ味が急増したり、

目に見えて季節感がどどん!と押し出されていたのに、最近はあまり季節にこだわっていないらしい。

もしかしたら、他社競売が激しくなって同じような味を同じ時期に売り出しても売り上げが上がらないと製菓業界が気付き始めたか。

そう考えると、日本には四季があるからこそお菓子にも季節感を感じることができたのに、

こちらに来てから通年暑いから、お菓子のバリエーションに変わり映えがない。

お菓子に関してもちょっとうまいこと考えたら隙間産業になるんじゃないか。。。と思ったり。

 

 

⑨ゲームセンターのゲーム機の進化がすごい。

たまにショッピングモールを散歩しているとゲームスペースがあって、入ってみると懐かしいアーケードゲームがずらり。

そういえば、ベトナムで独立したゲームセンターを見たことがなかった。私が見逃しているだけだろうか。

ショッピングモールのゲームセンターがあるにはあるけど、どことなく古めかしく感じる。

まだ、その場限りの物理的?なゲームが多い気がした。

日本に帰って久しぶりにゲームセンターに行くとカードで自分の情報が記録でき、インターネットを通じて全国の様々なプレイヤーとリアルタイムで対戦できるシステムに舌を巻いた。

タッチ一つで世界中と繋がれる。

人気な音ゲーなんかはちょっと列ができてるし、上手いプレイヤーの前には人だかりができている。

たぶん、その段階になるには10年くらいかかるんだろうなぁ…

 

 

スーパー銭湯がある。

日本に帰ってきてしたかったことNo.1である。

とにかく湯船に浸かりたい。日本のお湯に浸かりたかった。

私のアパートには幸いにもバスタブがついている。

しかし、ベトナムの水質が悪く髪を洗っても洗っても痒かったり、体も痒く感じる。

バスタブにお湯を貯めたこともあるが、貯めた湯をじっと目を凝らしてみると何やら不純物が浮かんでいるではないか。

またベトナムの水質は日本と比べて硬水のようで、どうしても髪の毛が痛んでしまう。

日本で友達と岩盤浴をした後、露天風呂に浸かっていた時なんて本当に極楽だった。

水質が日本は軟水なので、しっとり柔らかく感じた。湯上りの肌もモチモチである。

 

 

今までは日本をべた褒めしてきたが、次に激萎え項目について述べる。


1、通信環境が悪い、高い。

国内の通信業界は利権を握ってるのかというくらい、日本に帰ってきたときの通信費はバカにできない。

私はどちらかというとヘビーユーザーなので、通信データは潤沢に使いたい方だ。

前回日本に一時帰国した時は格安SIMカードを使ったが、1日200MBの制限をすぐに超えてしまった。

街中でフリーWifiを使おうにもどこも契約が必要で、しかも高い

仕方なく街中ではドトールタリーズなどの喫茶店で装備されている契約の必要がないフリーWifiでネットをするしかなかった。

 

 

2、物価が高い。
こちらにいてなおさら感じるのが食費の高さである。
こんなに量少なくてこんな値段なの??と感じさせられることが多かった。
ちょっとカフェで食べようもんなら、800円とか余裕でいっちゃいますからね。
ベトナムだったらローカルカフェは200円くらいで飲み物が飲めるので…
もしかしたら、ベトナムの感覚に馴染んできたというよいサインなのかもしれない。


 
4、満員電車
私がもっとも憎いと思っているのは首都圏での満員電車だ。
毎朝毎朝人まみれの中をかき分けながら通勤するのはストレス以外の何物でもない。
企業は始業時間をずらすか、在宅勤務を増やすか、はたまたマイカー通勤を増やすか
早く対策を考えた方がよい。



5、みんなお疲れ病
日本人は笑顔が少ない。
電車とかでもまさに疲弊しているという感じ。
対照的にベトナム人はシリアスなときでもどこ吹く風、ケセラセラで楽しそうだ。
こういうところが日本人は生真面目すぎると言われるんではなかろうか。



6、四角四面な対応
日本ではマニュアルがサービス業では当たり前で、きっちりかっちり決まっている。
ベトナムはマニュアルなんてものはないので、飲食店でもメニューにないものが頼めたり、
多少無理を言っても早急に対応してくれたりするんだが、日本ではそうもいかない。
ベトナムでのある種の何でもあり感になれてしまうと、日本のお役所対応にちょっと腹が立ったり。


こう見ると結構一長一短だ。
ベトナムでむかつくことも理不尽なこともたくさんあるけれども、
それでもケラケラふわふわと笑うベトナム人が憎めないんだよなぁ…