走って転んで立ち上がって

寂しさの紛らわし

社内ニート分析論~なぜ「仕事が暇」は苦痛を感じやすいのか~

 

社内ニートについて自分も経験あるので、今回は仕事が暇は苦痛であるということについて考察しました。

 

まず会社内の暇っていうのは、何やってもいいという暇ではありません。

会社はいわゆる自分の労働力を対価として賃金を得るところが前提で、そのためには仕事をすることが最低条件です。

ネットサーフィンをしたり、自分だけの文章を書くことは仕事ではないです。

仕事をしていないのに賃金をもらっている。職場のはずなのに私的なことをしている。

私的なことは原則してはいけない場所で、びくびくと恐れながら私的なことをしていることに疲れます。

 

いうならば、学生時代授業中にマンガを読んでいたら先生に怒られますよね。

それは授業は勉強する場であるという前提があるからです。

学生時代は授業中に勉強以外の私事をしても自分のテスト成績や生活態度評価に影響されるだけであって、他のクラスメイトにはほとんど影響がないですよね。

他人が授業中にマンガ読んでるって気がついても自分に影響なかったら別にいいやって思いますよね。

 

でも、決められた時間に決められた仕事をすることによって賃金を得ているということが会社と学校の違いです。

勤務時間のはずなのに、たくさん仕事をこなして賃金を得ている人と、仕事せずに私的なことをしていても給料がもらえるって理不尽じゃありませんか?

勤務時間内での行動の差があるのに両者とも賃金が保障されているってきちんと仕事している人から見たら、不愉快に思える案件じゃないでしょうか。

完全実力報酬や年俸制の職場なら全然気にならないでしょうが、そうでない年功序列型の職場だったら最悪ですよね。

 

だから、気まずいんです。

 

社内ニートっていうのはこの事を意識しちゃってると思うんですよ。

そうじゃなかったら、仕事するふりなんてしないで堂々とスマホゲーム位できるでしょう?

そういうことをしないのは職場は仕事をする場所であるという集団心理に何とかして適合しようとしているのです。

やるべき仕事が全然ないのに無理やり仕事を作ったり、引き延ばしたりするのは無意味であると分かっていても仕事している’’ふり’’をやらざるを得ないんですね。

集団心理に屈さずに暇だからと言って、スマホゲームまでできるというならばそれは別の意味で鋼の精神の持ち主です。

あからさまに私的なことをすれば勤務態度が悪いということで、解雇される危険性もありますし。

いくら私的なことをすると言っても、やり方や限度が伴うのでこの微妙な暇つぶし方が難しいし、結構神経使います。

日本人は特に周りの目を気にするじゃないですか。

暇つぶしには色んな過ごし方があると思うんです。

 

・メールでひたすらブログ記事を書く

・ネットサーフィンをする

・資格勉強

・エクセルやワードを開いたり閉じたり

 

仕事していないことがばれたくないという焦る気持ち

周りから悪く思われたくないという他己評価を気にする気持ち

仕事をしなければならないのに自分だけしていないという罪悪感

時間だけ拘束されてひたすら無意味な作業をしていることでの自己喪失感

 

社内ニートで苦しめられる人っていうのは大体真面目で、従順な人です。

暇じゃん!ラッキーなんて思う人は社内ニートでも全然悩まないのですよ。

割り切れる人も強いです。

でも、自己奉仕的で社会貢献したいと思っている人、承認欲求が強い人が社内ニートやると頭狂いそうになりますよね。

拘束された時間内で、無意味な事をひたすら続けているってことが地獄です。しかも、評価もされないし貢献もしていない。

 

私はすぐ終わる仕事に対して時間をかけて引き伸ばしたり、無理矢理作り出すことがもうバカらしくて一番苦痛でした。

私の職場は特に業務効率を上げることを目標にしていたので逆行した行動をすることによって、わざとバケツに穴をあけて水をくみ続けてるような徒労を感じました。

 

そうすると頭が腐ってくる気がするのですよ。

人間やっぱり目標があってそれに向かって達成するとか目的・理由がないと脳みそが喜ばないというか。

 

勤務時間として強制的に拘束されているのがツラいですよね。

これが何してもいいです。それだけで給料支払います。だったらみんな飛びつくでしょうけど。

社内ニートって何してもいいわけじゃなくて、ここに微妙な集団心理へのアプローチと見えざる禁忌事項との闘いがあるから疲労感が半端ないです。

ゆっくり真綿で首絞められていくような精神的摩耗感があります。

 

あなたに若さがあり、今後もステップアップしていきたいという気があるのなら、社内ニートはすべきではないです。

社内ニート状態が続くようであれば、さっさと転職してしまった方がいいと思います。

時間がもったいないですよ。仕事すべき時に延々とネットサーフィンとかそんなのプライベートでいいです。

授業中に学ばなかったら成績が落ちるのと同じように、仕事中に何も学べなかったらスキルなんて体得できないしむしろ知能が落ちていく気がします。

20代って色々学ぶべき時期なんじゃないでしょうか。

 

家族もいるし簡単に転職できる状態じゃないという方は割り切るか、スキルアップのための勉強をするか、どうしても我慢できなかったら転職サイトに登録して水面下で転職活動を行うのはどうでしょうか。

エージェントから話を聞いてもらって自分の市場価値が認識できると転職してもしょうがないなと思うし、結局ここに留まる方がいいんじゃないかと割り切りやすくなると思います。

 

 

自分ができる範囲以上の仕事をやらなくてはいけない激務の仕事も本当に厳しいです。

ですが、社内ニートって激務とはまた違ったツラさがあると思います。

 

これもこれでしんどいんだということを分かって欲しいです。

 

仕事が暇できついという愚痴や相談に、暇で良いじゃんなどと言うのは社内ニートで真剣に苦しんでいる人には非常に傷つきます。

この心情を吐露するというのはもうできる限りのことをやりつくした状態です。

異動希望を上司に相談したり、デスク周りの整理やマニュアル作り等考え得る仕事はやってしまった状態での社内ニートは相当きついです。

そういう場合は結構追いつめられた状態で、自信も喪失しています。

ちょっとでも話を聞いてくれるだけでも楽になるので、暇なのに何で悩むのかということは言わないでほしいなあと思います。